つま先?別にいいけど…どういう思考でそんな場所にキスしたくなったのかが分からないなぁ。
(草むらに寝転がる彼の足元へ近寄り靴に手をかける)
(けれどかかとの合金が引っかかりなかなか脱がせない)
あ、ごめん。合金をしまい忘れていた。よっと。
(シャラシャラと独特な音を立てて引っ込んだ合金を便利だなぁと思いつつ靴を脱がせる。穴あき靴だ)
(レッドに怒られたんじゃない?と穴をまじまじ見つめると、なぜか悔しがられたよと少しうんざりしたような声が返ってきた)
(穴越しに彼のつま先を覗くと、彼のつま先が目に入る)
(彼の足はアゲートになったはずだけれど、先端部分は金色に輝いているように見える)
(靴を脇に置き髪を耳にかけ彼のつま先に口づける)
(ピク、と動く様子が可愛くてもう一度しようと近づくもどんどんと遠ざかる)
もー…一回でいーじゃん。
ちょっとくすぐったかったし…それにそんな場所だと君のキスしている顔が見れないじゃん。
(いつの間にか上半身を起こしていた彼に引き寄せられコツン、と唇同士が鳴る)
…足なんかよりも、こっちの方がよくない?
少なくとも僕はそう思うけど…(ぎゅう)
(火照った彼の体の熱と、サァっと吹く少し冷えた風が気持ち良くて、なんだか幸せを感じてしまった)
爪先にキスする