今日は会社主催のパーティーなんだろう。そのドレス、よく似合っているよ。
オーダーメイドかい?…そう、市販のものなんだね。君の為に作られたようにすら見えるなぁ。記念だから撮っておこうか(パシャッ)
君のリード…いや僕の命綱、しっかり固定してくれたかい?なら出発だ。
あまりお酒に飲まれないよう気を付けなよ。君はそこまで強くないのだから。
(パーティーが始まると乾杯やら何やらで結局いつも以上にお酒を飲んでしまった)
(社交辞令として話しかけた話題で思わず弾んでしまい、喋るたびにお酒がまわる)
(フラついているところを男性の同期に見られ、付き添われながら外の空気を吸いに行く)
(彼は以前から優しくて少し気になっていた。これを機に仲良くなれるかもしれない…)
(そう思い話しかけようとすると突然何かに首を絞められた)
おっと失礼。君が傾いたから落ちそうになってしまった。
そろそろお開きの時間じゃないかい?君たちの上司に怒られたくなければ戻ったほうが良い。
マスターも体調が良くなったのなら行くべきだ。心音は高いままだけれど。
(彼はラピフォンを見ると苦笑いを浮かべ、言われるがまま会場へと戻ってしまった)
(いいところを邪魔された、とラピフォンに睨みを利かすも、それを涼しい顔でかわされる)
僕の忠告を聞かないからだよ。普段僕に頼りきりだというのに自分の都合の良い時だけ無視をする。
彼はいわゆるナンパ師だ。気付いていたかい?彼が君にお酒を勧める頻度が異常だったことに。
それにブランド物に身を固めすぎだね。同じ額の給料を貰っているんだろう?貢いでもらわなければあんな高価なものは買えない。
そうでないとしたらそれはそれで最悪さ。貯金をしていないことの証明になるのだから。
君はもう少し異性を見る目を養ったほうが良い。君に似合うのはもっと知的な…そう、僕のような人間でなければね。
(ラピフォンのお小言を聞きながら会場に戻ると、先ほどの彼が別の同期と楽しそうに話しているのを見かける)
(またラピフォンのせいでチャンスを逃してしまった…かもしれない)
(もう一度ラピフォンを睨むと、またもや涼しい顔で微笑まれた)
(この子を使っている限り社内恋愛は難しそうだ…)
もうラピフォンとくっつく以外考えられなくなってしまう