名前:フォスフォフィライト

硬度119

かわいい!りりしい!

(昨日、ラピスの頭部を移植したフォスが目覚めた)

(その彼がこちらに気付き近づいてくる)

(腕は合金でヒールも履いている以外見た目は完全にラピスだ)

(でも髪を触る癖なんて、本当に彼そっくりで…)

あ、君…


(ラピスが頭以外連れ去られて、フォスは頭を持っていかれて)

(大切な存在ばかり奪っていく月人が憎い)

(この体さえ脆くなければ、弱い特異体質さえなければ月に乗り込んでいるのに)

(いや、それは言い訳だ)

(憎しみは増幅するのに、結局は月人が怖い)


君、大丈夫…?

(心配してか、彼の懐かしい顔がこちらを覗き込む)

(無理して微笑むと、こちらの心情を知ってか知らずか美しい彼が笑いかける)

(ずっと動いているのを見たかった、その顔が)

(もしかして彼はラピスなのかもしれない)

(いや、何を考えているのだろう)

(だって目の前にあるのはラピスなのに、どうしてこれがラピスじゃないの?)

(そうしたらフォスはどこへ行ったの?)

(フォスが居ない。大好きなフォスが居なくなってしまった)

(違う!今は彼がフォスなんだ)

(じゃあどうして髪をそんな風に触るの?ラピスの癖を彼が知っているはずがない)

(あなたは誰なの?どっちなの…?)



…僕がラピス・ラズリだよ。

からかわれる