(リビングへ向かうため廊下を歩いていると、あまりこの時間に下に降りてこないお兄ちゃんにバッタリ出くわしてしまった)
(悪巧みを企てていそうな意地の悪い笑みに一瞬たじろぐも、特に何も言わないので横を通り過ぎようとする)
…君。
(女性のように白い手が胸元に近寄ってくる。タオルと肌の間に指を滑り込まれ、そして…)
(ギュッ)
(!?)
(タオルを上へと引っ張られた)
そんな恰好をしていてはケダモノに襲われかねないよ。
襲われたいというのならこれ以上口は出さないけれど。
(そう言ってあくどい笑みのままリビングへ行ってしまった)
(さすがにお兄ちゃんの前でこの格好は危険すぎる。ちゃんと服を着てこよう…)
∞風呂上がりにタオル一枚でうろつく