(夕暮れ時、イエローの家のチャイムを鳴らし本人が出てくるのを待つ)
(けれど一向に出てこないどころか物音すらしない)
(明かりがついていないところを見ると、もしかしたら外出しているのかもしれない)
(しかしおかずを外に放置していくわけにもいかず、あまり期待せずにドアノブに手をかける)
(……開いた)
(申し訳ないと思いつつ中に入り玄関に袋を置く)
(帰ってきたイエローが驚くといけないからラインを送っておこう)
(『おかずのお裾分け玄関に置いとくね。あと鍵開いてた。気を付けなよ』)
(送信)
(♪)
(手前の部屋から微かに音がした)
(この着信音はイエローのものだ。スマホの設定が分からないと言われ設定してあげたものだからはっきりと覚えている)
(チャイムを鳴らしても出なかったということは、もしかしたら病気で倒れてるのでは…)
(そんな可能性が頭をよぎり靴のかかとに手をかける)
(♪)
(今度は自分の方の着信音だ。ホームボタンを押すとイエローの文字)
(『悪ぃ、今出先なんだ。後で確認するよ。ありがとな。あと
手前の部屋には絶対入るなよ?』)
(言い知れない恐怖心を抑え込み、後ずさりしながらもなんとか外へ出てドアを閉めた)
(家に戻ると部屋から出てきたフォスがこちらを見るなり近づいてきて手首を掴まれた)
(手には赤い何かが付着していて、石鹸で擦ってもなかなか取れなかった)
∞作りすぎたおかずのお裾分けをする