(今日は珍しくお兄ちゃんが外出中なので、借りた本を返すついでに部屋を掃除することにした)
(と言っても日頃から塵一つない部屋だ。掃除するなんておこがましい気もするけど…)
(ローテーブルを拭いていると、ふとお兄ちゃんの机の引き出しに目がいく)
(鍵がかかっていて中身が気になっていたが、つい先日お兄ちゃんが鍵を本棚から取り出していたのを思い出す)
(駄目だとは思いつつ背の高い大きな本棚に向かう。確かこのあたりに…あった!)
(本の下に隠しておくなんてよほど大切な物が入っているのだろう)
(緊張しながら鍵を差し込み、主が居ないと分かっていながらも音を立てないようゆっくりと回す)
(…もしかしたらお兄ちゃんの歴代の彼女との写真や手紙とかが入っているかもしれない…)
(ブンブンと頭を振り考えるのを止める)
(お兄ちゃんに何人彼女が居たって構わないじゃないか。今更何とも思わない…はず)
(回り切った後取っ手に手をかけ引いてみる。そこには…)
悪い子だ