焦げ臭い匂いがすると思って来てみれば…失敗したの?
(丸焦げになったクッキーを捨てようと袋を広げていると二階からフォスがやってきた)
(恥ずかしいから知られたくなかったのに、そう言うと少し呆れたようにため息をつかれた)
作っているのを見た後だったんだ。さすがに気になるよ。
…これ、味見はしたの?
(そう言って天板に乗っている真っ黒なクッキーを一つ取り、それを三分の一くらい齧った)
(驚きすぎて何も言えずにいると、だんだん表情が悪い方へと変わっていった)
(眉間に皺を寄せて不味さに耐えているようだった)
(吐き出しなよと言うのに首を振り咀嚼を続けるフォスの背中をさする)
(ようやく飲み込んだと思いきや、冷蔵庫から牛乳を取り出しコップに入れ半分くらいを一気飲みする)
…ちょっと苦いけど、でも全然食べれる。
捨てようとしてたなら全部僕にちょうだい。夜食にする。
(捨てるために広げた袋にクッキーを詰め、また自室のある二階へと戻っていってしまった)
(なんだか急にいい子に戻ったようだ…)
∞フォスゥゥ(結婚しよ)