(とある日の晩。いつも通り就寝前に明日の準備をしてアラームをセット、及川におやすみとラインを送ってから瞼を閉じる。寝付きは良い方なので直ぐに意識を手放した──…)




(暫くしてポツンと自分が放り出されたようなふわふわとした感覚がして辺りを見渡す。自分以外ここには誰もいないようだ。そして鋭敏になった心の機敏が「これは夢だ」と認識させる)


(夢だと分かれば不思議と怖くはなかった)


(真っ暗闇で光ひとつ無い、何処まで続いているかも分からない場所をひたすら歩いてみる。歩いて歩いて歩いて……どのくらい経ったのか分からないけれど、遠くに僅かな光が見えた)


(とりあえずその光が見えた場所まで向かうことに)


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