○○ちゃんこれ………自分でやったの…?
(包帯からじんわりと血が滲んでいてとても痛々しいそれを躊躇いもなく指先で触れた及川)
(腹底に鉛が沈むような重たい雰囲気が流れる)
こんなに近くに居たのに苦しんでいたことに気付いてあげられなかった。何もしてあげられなかった。俺…何してんだろう…○○ちゃんが大切で大事でずっと笑っていてほしいのに。
辛かったんだね…苦しかったよね、こうするしか無かったんだよね。いいんだ、苦しい時は逃げていいんだ。でも、出来れば……そんな時はほんの少しでもいいから俺を思い出してほしい。許されるならそばに居させて。
(ろくに返事を返せなくてただ俯くあなたを、泣きそうに顔を歪める及川が優しく抱きしめた)
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