(放課後。
離れていた時間を埋めるようにお昼も休憩時間も一緒にいた及川とあなた。一緒に帰る約束をして部活が終わるまで体育館の外で時間を潰していると足先に薄い影が掛かりぱっと顔を上げる。視線の先に岩泉の姿があった。)
「及川ならコーチと話してるからもう少しかかるとよ。…なんだ、お前らまた面倒くせぇことしてると思ったらやっと丸く収まったみたいだな」
やれやれと言わんばかりの露骨な表情であなたを見る。
及川を避けている間に彼にも色々と迷惑をかけていたので本当申し訳ない…と頭を下げておいた。
「この先お前がまた離れようとしても簡単には逃がしちゃくれねーだろうな」
え…?と首を捻るも「なんでもない」と頭を撫でられた。何だか聞き返すのも憚られ曖昧に笑って流しておくことに。それから暫くして及川と合流すれば気にならなくなってすぐに忘れてしまった。

及川「ごめんごめんお待たせ!」
花巻「お、○○ちゃんだっけか。及川の愚痴とか別れ話なら聞くからいつでも相談してきてね〜」
及川「なっ マッキー余計なお世話だよ!!」
岩泉「俺か松川でもいい」
及川「ぐ…ぬぬぬ」
感傷のやり場が見つからず隅でいじける及川を宥めながら幸せがふわふわと空気に漂うような雰囲気に笑みをこぼした。
END
(
後日及川と喧嘩して言われた通り岩泉たちを味方につけることになるのはまた別の話で……)