名前:及川徹
ジャンプサーブを54本 決めた
牛乳パンをあげる
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廊下や移動教室の合間、休み時間に会って話す機会はあった。けれど同じクラスだった今までに比べて顔を合わせる機会が格段に減っていたし、数日会わないこともあった。
そしてある日を境に、及川の様子が徐々におかしくなっていく。
笑顔が減った代わりに思い詰めているような何かを考えて悩んでいるような表情が多くなった。たまに返事が素っ気なくなったりバレーボールを楽しいと言わなくなった。
心配になって放課後、体育館を覗いた事もあったけれど
ひとりチームメイトから距離をとっている背中
焦ったようすでボールを打ち込む姿をよく見かけた。
そこにはバレーボールが楽しいと語っていた及川の姿はなかった。
岩泉に聞いてみても「俺から言う話じゃねぇ」「アイツ自身の問題だ」と一蹴。
何かに悩んでいる事はわかっても、及川から悩みを話してくれる気配はなくて…自分では少しも力になれないのだろうかと胸を痛めながら見ている事しか出来なかった。
普段通り廊下で会ったり話しかけるしかないもどかしい思いを抱えながらも、繋がりを断ちたくなくてただいつも通りを演じていた。
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★北川第一入学後3