(今朝から続いていた熱も夕方にはすっかり下がり起き上がれるようになった。食欲も出てきて何か口にしようと思い立ったところでタイミングよく北が差し入れを手にお見舞いに来てくれた)
お邪魔します。…○○大事ないんか。熱は?そうか。お腹は。ちゃんと食べたんか?急に重たいもんお腹ん中入れたらびっくりするからな。持ってきたゼリーでも食べ。
(頭を優しく撫でてから前髪を分けて額に手をあてられて思わずすり寄ってしまうと「猫さんみたいやな」と笑われてしまって少し恥ずかしかった。
そのあと食べやすいようにゼリーの蓋をペリッと剥がしスプーンの包みも取って手渡してくれた。至れり尽くせりである)
(侑にも昔あげたことがあると前置きしながらビニール袋の中から梅干しを取り出したのは北らしくてつい笑ってしまった。──そうだ。侑といえば、バレー部のみんなの様子はどうかと気になったことを聞いてみる)

みんな○○に会いたがってたなぁ……一悶着あったし。実は
ここに来る前にな……………
(話し出した北の声に耳を傾ける)