(くじを引いた先には、大平と瀬見の名前。二人ともしっかり者で優しいし他のメンバーには申し訳ないけれど名前を見た瞬間、安心してしまった)
(出発前は確かにそう思っていたのだが……)
大平「シンプルに無地でいいんじゃないか」
瀬見「いやワンポイントあった方がオシャレじゃねぇか。値段も無地と変わらないならあった方がいいと思うんだけど」
大平「だからってなんで十字架なんだ……」
(スポーツ用品コーナーにて練習着を選ぶ際に何故か率先して張り切り選んでいる瀬見の手にする物が……どれもダサい。ものすごくダサい)
(これを着なければならないチームメイトが不憫でならない)
大平「好みもあるだろうから無地でいいと思うな…いやそもそも練習着にオシャレも何もないだろう」

瀬見「せっかく着るならオシャレな方がいいだろうよ!○○もそう思うだろ?」
大平「十字架に対する異様な執着はなんなんだ…何がそこまでお前を駆り立てる……○○止めてくれ俺では無理だ」
(やめた方がいいという私たちと絶対にこれが良いと譲らない瀬見で30分以上も揉めたあと、瀬見の勢いに押されて十字架の書かれた練習着は結局持ち帰る事になった)
(目にした天童はダサイと連呼するし気遣った後輩たちからは慌てて喜ぶフリで気遣われ、白鳥沢バレーボール部をざわつかせる事となった)