「よう安楽少女、これでやっと話が出来るな」

「・・・」

「何だ、急に黙りやがって、さあ、ここでお前には死んでもらうとするよ」

「・・・チッ、たまにいるんだよな、心が腐っているのか、誘惑に全くかからない奴」


安楽少女は饒舌に話し始め、俺は驚いた


「なんだお前、普通に喋れるじゃないか」

「当たり前だボケ、私をそこらの下級モンスターと一緒にすんな」

「あぁそう・・・それじゃ、」


俺が炎魔法、エルファイヤーを唱えようとすると、安楽少女は慌てて、


「おい待て!待てって!

なあ、もうこの二人を誘惑しないからさ!ここは見逃してくれよ!」


「いや、見逃すわけにはいかないな・・・ギルドから見つけ次第、駆除するように指令も出ている」

「あああ!なあ!頼むよお!私だって生きたいんだ!」

「だが、俺はお前を生かすわけにはいかない、仲間を守るためにも、な」

「何カッコつけてんだよ、そんなことしなくていいからさ」


俺は素早くエルファイヤーを唱え、安楽少女を炎に包んだ


「ちきしょおおおおお!この野郎!呪ってやる!呪ってやるからなあああああ!」


安楽少女は断末魔を叫びながら、灰となった

その後、眠りから覚めためぐみんとダクネスが、わんわん泣き叫びながら俺に抗議してきた

しかし、誘惑が解けたおかげか、やがて俺の行動を理解してくれるようになり、再び俺たちは歩みを進めた










「さあ、ケイ!見えてきましたよ!

あれが我が故郷、紅魔の里です!」



アクセルの街から進むこと3日目、俺たちは紅魔の里に辿り着いた



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