……○○さん、一つ疑問があるのですが
僕が『あの男に劣っている所』を教えてもらえませんか?
だって、浮気というのは『現在のパートナー』には備わっていない魅力に惹かれてしてしまうモンじゃあないんですか?
…こんなことを自分で言うのもなんですが
容姿は整っているし、スタイルも悪くない
頭も良い、それに強い
更に若くしてお金も権力もある
『パッショーネ』のボスなんですよ?
これ以上無いくらいの優良物件。イタリア中の女性が僕の『2番目』になりたがっているんです。
それでも僕は『1番目』の女性以外なんて眼中にない程夢中になっているというのに…
貴女は僕以外の人にも目を向けていただなんて…心外です。
…ところで、○○さん
これだけ大きな組織のボスが
『不必要な人間を消してほしい』と頼んだら
一体どれだけの人間が動くのか…
想像できますか?
少なくとも、この国に逃げ場はなくなるでしょう。
○○さんをたぶらかす不届き者なんて
この世に『不必要な人間』だと思うので
だからこそ、お聞きしたいんです
その『不必要な人間』に『備わっていた魅力』
僕が頑張って『その魅力』を身に付ける努力をしますから
そうすればますます魅力的になった僕に夢中になってくれるでしょう。
ね、○○さん?