(願ってもみない申し出に目を輝かせた私に、何故か少年は吹き出してしまった。こうして笑っている姿を見ると、現代の少年と何も変わらない、幼さを残した男の子だ。少年の名前を聞いてみると、暫くの沈黙の後、蛮骨だという答えが返る。変わった名だ。だけど、そもそも一人で行動している彼に親は居るのだろうか。誰かから名前を貰うこと自体無かったのかもしれない。そんな考えが浮かぶと、問い返すことは躊躇われた)

で、お前は何て言うんだよ。名前、あるんだろう?


出会い6