再び目を開けると、そこには先程までとは全く違う光景が広がっていた。深く暗い森、舗装されていない道。土と水と、鉄のような匂い。
そして何より目立っていたのは、目の前に現れた一人の少年だ。
恐らく、中学生か高校生ほどの年頃だろうその少年は、見たこともない生物を次々に虐殺していた。

自分が直面している事態を飲み込むことが出来ずに呆気に取られていると、謎の生物の一匹が襲いかかってきた。途端に困惑が一転、恐怖に変わる。逃げなくては殺されると、本能的に悟った。だけど、体を強張ってしまい逃げることが適わない。

見知らぬ地での死を覚悟した瞬間、此方に気づいた少年が、その生物をいとも簡単に倒してしまった。


出会い2