(まさか、また戦国の世に行くことが出来るのか。そう期待して目を開くと、そこにはただ真っ暗な空間が広がっていた。歩いても歩いてもそれは変わらず、進んでいるのかすら分からない。ただ、聞き覚えのある懐かしい声がはっきりと聞こえてきた)

蛇骨「ったく、やられたよなあ。あいつらには。」
睡骨「ふざけやがって。このままじゃ、腹の虫がおさまらねぇぜ。」
蛮骨「おいおい、お前ら。そう興奮するな。勿論、落とし前はつけさせる。おれの蛮竜も、預けてあるしな。」
蛇骨「おおっ!お礼参りかよ。いいなぁ、兄貴の蛮竜を取り戻せば何もかも元通り……じゃねえな。」

煉骨「……○○か。」
蛇骨「どうしてるんだろうな、あいつ。まあ、おれたちと一緒に死なずに済んだってのは良かったけどよ。突然消えちまって。」

蛮骨「……。」

煉骨「大兄貴の言っていた通り、あいつの元居た場所に戻ったんだろう。」
蛇骨「そりゃ、そうだろうけどよ。もう一回こっちに戻って来ねえかなあ。せっかく生き返ったっていうのに、○○がいねえと楽しくねえぜ。」
睡骨「戻るも何も。そもそもあっちが、あいつの居場所だったんじゃねえのか?」
煉骨「ああ。それに、あれからどれだけ経つ?もうおれたちの知っている○○じゃねえかもしれねえ。」
蛇骨「いいじゃねえか。そん時はそん時だ。もし○○が皺くちゃのばあさんになってたって、また会えるならおれは……」
煉骨「……いや、そこまでの年月は経っていないと思うが。」

蛮骨「…いてえ。」
睡骨「大兄貴…?」
蛮骨「会いてえ……○○に。一度でいいんだ。顔見るだけでいいから。もう一回、○○に会いてえ。」


出会い12