名前:笹山みとね

さてここで問題です。今39杯目でしょうか?

禁酒

う、う、う〜ん…………。そのごっこ遊び、か、叶えてしんぜよう。………ごっこだし?所詮、所詮ね?ただのごっこだし?失うものも用意するものも何もない上に一番お手軽なお願いだしぃ〜……。

変に意識しちゃったら駄目だ挙動不審になるな笹山みとね。ここはこう、意地の見せどころだよ、恋人なんてワードに縁がなかった人生とはいえ色んな媒体で予習は済んでるし、恋人ってどういうものかは知ってるし大丈夫大丈夫……落ち着いていけすーはーすーはー深呼吸、肩は脱力リラックス。そうだこの機会にこう見えて余裕ある大人の女性なんですよ〜ってアピールしないと馬鹿にされてしまうぅ…。

うんと、私………君の事ね……だ、大好きだよ。こうやって新年から会いに来てくれて凄く嬉しいなぁって思ってて、傍に居てくれるだけで心が暖かくなって……ずっとこうしていたいくらい………んん、だ、暖房要らず。あ、あの、手って、繋いでも良いんだよね?恋人同士なんだからさ。

(一拍、二拍、今度は締め付けて、大きく跳ねて、私の意思をそっちのけにした心臓がさっきから忙しなく働いてる。こんな事なら一時的にでも止まってしまえば良いのに、そんな風に思うほどうるさくてそれが聞こえてしまわないかどうか心配になる)

(ぐっと唇を噛み締めてから距離を詰めて寄り添い、肩に頭をそっと乗せて甘えてみた)

(それから恐る恐る手を重ねて、ギュッと離れないように指を絡ませる。袖から出した頼りない手のひらは異様とすら思えるくらい熱を帯びていて、何の隔たりもない直接的な体温が伝播する)

ん、ぅ………好き、好き、好きだよ。大好き。この世界中の誰よりも好きで、いつも君の事を考えてるのに、私は苦しくて仕方ない。………好きって言葉が聞きたい。君の声で言って欲しい。出来れば、い、いっぱい言って………ねっ、お願い。恋人の頼みだよ?ちゃんと、従って……よ。

(………汗ばんだりしてないかな、私は熱くて手から溶けそうなのに平気かな。……嫌じゃ、ないかな。横目で表情を盗み見てから、背中に腕を回して強く抱き締める。私の力じゃすぐに振り解かれてしまっても仕方無い。それでも力をいっぱい込めて、胸板に顔を埋めて、頬を擦り付けてみる。これなら今の表情を見られない。でも、こんな事してると胸の鼓動は密着した身体から伝わるかもしれない)

(全部嘘偽りにしなきゃ駄目なのに、「ごっこ」で済ませてくれるかな。今だけ、許して欲しいなぁ)

幸せすぎる。我が人生に一片の悔いなし
ドキドキする
みとねが好き
いつの日か、ごっこなんかしなくてもよくなりますように
恋人ごっこしたいです!!(思い付き)