(次の日の夜に呼び出され、おせち料理がちまちま乗った細長い皿が数枚テーブルに並べられた。見た目は前菜に近い。部屋の中は珍しく酒臭さが薄れていて、真面目に作ったらしい事が見て取れる)
(かんぴょうの結びが甘かったのか一部煮崩れた鮭の昆布巻きや、発色の薄い栗きんとんは申し訳無さそうに少量だけ盛られている……)
えーと、昆布巻きがね……見た目以上に手強かったのと、あと栗きんとんにくちなしの実使ったけど時間見間違ったのか黄金色とまではいかなかった。うう、つらい……手も心もつらい。
味見はいっぱいして人前に出せそうだと判断したからそのぉ、ご賞味下さい……全体的に甘さ控えめにしてみたよ。
(どこから買ってきたのか祝い箸を差し出された)
おせち、作りました。(思い付き)