<桜はちょうど見頃を迎えていた>

暖かいな。

人が多いが、疲れていないかね?
はぐれないように気をつけたまえ。


<何気ない会話を繰り返して、しばらく歩いた>


ん、花びらが……

取れた。髪についていた。


<小さく笑う御剣さんの後ろには満開の桜が見えている…>




…きっと、今日が一番綺麗だ。

……、…桜が、桜がな。


………お茶でもして、帰ろうか。

<御剣さんは顔を背けて歩き出してしまった>

<でも、小さく左腕を広げてくれた>
さくらさんぽ