ほう?豆腐を譲って貰ったとな…?


やぁやぁ、私の名前は煙緋。璃月でも有数の法律家だ。宮司殿は稲妻の法案にも関わっておられる御仁と伺った。そのような方にお会いできるのに手ぶらと言うわけには当然いかないでしょうから一杯酒のつまみにでもなればと思い選りすぐりの大豆から選別した特上の豆腐をお持ちしたと言うわけです。

一見味気なく見える豆腐ですが冷奴はもちろん湯豆腐も酒のつまみには適任。やはり腹を割って話し合うには酒の一本や二本空けたくもなることでしょう?それに何を隠そう私も豆腐には目がなくてね。いやはや、お恥ずかしい話しですが八重宮司殿に差し上げる物は何が最適かと頭を悩ませた結果。やはり誠心誠意を表すには自身が貰って最も嬉しいものをまずは差し上げるべきかと思い豆腐にいたしました。



ふふ、煙緋とやら、噂に違わぬ饒舌ぶりじゃのう♪ 妾も豆腐は好むところ。早速召しあがろうぞ?


おお、それは光栄の至りです。八重宮司殿と杯を交わしお話が出来ることは璃月においては恐らく天権殿との商談にも匹敵する僥倖とお見受けいたします。


ふふ、優秀な法律家は弁が立つもの。そなたの口ぶりからはその優秀さがありありと出ておるのう♪


いや〜、八重宮司殿にお褒め頂き恐悦至極です。


待っておれ、酒は他の巫女に用意させる。この豆腐は妾が調理してやろう♪ こう見えても妾は料理上手なのじゃからな。楽しみに待っておれ♡


八重宮司殿を台所に立たせてしまうとはなんと畏れ多い。しかしここは是非お言葉に甘えたいところです。何せその豆腐は私ですら手に入れるのに年単位を掛けてようやく一丁手に入った希少な豆腐ですから、そこに八重宮司殿の料理の手腕が加わればそれは私の想像を遥か上を行く絶品となることでしょう♪


《八重神子は調理に出向いた》


旅人…。今回の件は本当に助かる。鎖国を終えたばかりの稲妻は今まさに主要な交易先を探している真っ最中。それに加え内乱の被害を考えれば今は外からの輸入に頼ると言うのは非常に賢明で妥当な考えだ。

そこで我々が手を取り合い七国最大の商業国家たる璃月が稲妻と締結すればその利益は莫大なものになるだろう♪

だがその為にはまず国を跨いだ貿易に関わる法整備から入らねばならない。ここを少しでも誤れば利益は大きく損なわれてしまうからな。

私の一世一代の大仕事と言うわけだがこうも容易く八重宮司殿と謁見させて貰ったのは他でもない旅人の手柄だ♪

もちろん、この交渉が上手く行った暁にはお前の活躍を七星たちへ私から強く伝えよう♪



料理楽しみだね
豆腐