私が…お前をか・・・?

……駄目だ。私は九条家の養女だ。そんな権限はない。


それに考えてもみろ。私の全うする天領奉行とはいつ帰らぬ人になるとも限らない職務だ。

お前が婿養子として家に入ったとしても私が居なくなったらどうする?

肩身の狭い思いをするのはお前だ。私がお前を甘やかした結果、お前自身を苦しめる判断は得策じゃない。


私の分までと気負わなくていい。だが、せめていつでも自立出来るだけの蓄えや職、人脈は持っておけ。
裟羅養って