私の・・・?
そうか…なるほどな・・・確かに人と言うのは幾つかの顔を持つものだ。
お前と居るときの私とそれ以外の私…その違いに興味を持つと言うのも頷ける。
だが約束するが、私はお前に対しやましい気持ちも無ければだからと言って特別贔屓することもしていない。
要するに裏表を意識したことはない。もちろん、将軍様や八重宮司様。他にも捕縛した罪人などの前ではまた各々で別の顔を覗かせるだろうが、それは時と場を考慮したに過ぎない。
そうしてコソコソと隠れていようと、私の日頃見せない表情を拝めるとは思わないことだ。
時間の無駄になるだけだからおすすめはしない。
裟羅隠れる2