………。

(シュパッ!・・・スコン!)


………。

(シュパッ!・・・スコン!)



(ふ、今日も正鵠を射ることが出来たな。弓の調子は冴えているようだ)



《早朝から弓の稽古に励む裟羅の見事な一矢が的の真ん中を正確に射抜く。その冴えに裟羅自身と満足がいったようだ。

弓を納めると場外の騒がしさが耳に入る。》



ん?外が騒がしいな。来客が来ているのか?


宵宮「おお♪ 来よった来よった〜。待っとったでぇ〜?九条裟羅さんは修練を邪魔されるのを嫌う言うて有名やさかい。

折角のご祝儀に嫌な気分させるわけにはいかへんやろ?せやから待っとったんや!」



祝儀…?まさかお前たちも私の誕生日を祝いに来たのか…?だが一日遅かったな。

私の誕生日は既に過ぎて・・・



宵宮「はい、お祝いや。ご懐妊おめでとう!九条裟羅さん!」


・・・・・・。

な、なんだって…?



町民「九条裟羅様、おめでとうございます。出産に向けて心配なことは多いでしょうけど、私たちはみんな経験者、謂わば人生の先輩だから、悩みがあれば気軽に打ち明けてくださいね」

兵士「さ、裟羅様が…誰かの男の手に渡ったことは誠に遺憾ですが・・・幸せならOKです!」


ほうほう♪ あの頑固頭の天狗が如何様にして童を籠絡させたのか。是非話しを聞きたいものじゃ♡(ゴゴゴ…)


……。いや…いやいやいや。待て待て…!


お前たちは一体何を言っているんだ?私に子供だと…?

(ちらっ)



《稽古場に連れ添っていた旅人へ視線を向ける》


知らないと首を振る
裟羅誕生日2023後日談