………。ああ…忘れていた。

お前に言われなければ・・・そのまま思い出すこともなく過ごしていただろうな。

それも仕方のないことだ。私は九条家の養女だ、私の誕生日を覚えているものなど誰も居ない。


それに…私はこれまで友人を作ることすら許されず、道具として生き、この家に仕えることを望まれてきた。

そんな私の誕生を祝う者など居なくて当然だ。



これからはここにいる
裟羅誕生日おめでとう2022.2