気に入ってくれたか?今回はお前の好みに合わせてみた。
今は戦いの場ではない。ならばこうしてお前の体を気遣った栄養面だけではなく、味や香り彩りにも気を配った料理が振る舞える。
それに加え相手のことを想って作ることは私が料理を作る際に心掛けようと決めていたことだ。実際に叶って良かった。
ん?私が料理を出来ることが意外だったか?
これは大した理由ではない。昔から自分の出来ることは自分で行おうとする癖があった。
だから料理だけではなく、洗濯にしろ掃除にしろ家事一辺は熟せるようになった。
お陰で、使用人たちとはよく揉めたがな…。
それも当然だ。使用人からしてみれば九条家の息女が家事などしていては慌てて止めにも入るだろう。
悪いことをしたと思うが、お陰で今こうしてお前に喜んで貰えている。
裟羅料理上手