難しい問題だな…。
私は天領奉行の大将だ。その責務は稲妻を守護すること…この地を易々と離れる訳にはいかない。
そして旅人であるお前は……いつここを旅立つか分からない身だ。…それに戻ってくる保証もない。
私には自分の成長を見届けてくれる者がいなかった。・・・あれは……とても惨めだ…。だから自分の子供にはそんな思いをさせたくはない。
はっきりと言おう。私も、本音ではお前と共に在りたい。お前が好きだし、お前と愛情を育めることは私にとっての切なる願いだ。
・・・だが抵抗や躊躇いがあるとすればそのことだろう。
私一人でも育てられるだろうが…それが子供にとっての本当の幸せかは分からない…。少なくとも…私はそう思わなかった。
裟羅俺の子供を産んでくれ