ドイツのハイルブロンという街で2007年5月25日に、警官2人が頭部を銃で撃たれるという凄惨な事件が発生したよ。
1人は死亡、もう1人も重大な後遺症が残る大惨事、警察はこの現場で採取されたDNAを採取してデータベースに登録。
犯人を探そうと躍起になったんだ。
照合の結果、1993年の殺人事件で残されていた犯人のDNAとも一致フランスやオーストラリアでも同じDNAが検出されたよ。
国際的連続殺人、だけではなく窃盗や麻薬取引現場からもそのDNAは検出されたんだ。
犯人像は女性、それ以外は全く不明でどんな犯行現場にも現れる犯人、それはハイルブロンの怪人として恐れられたんだ。
……と、まあ恐れられたんだけど、変な事が次々と起こったんだ。
2008年に起こった強盗未遂でハイルブロンの怪人のDNAが検出、でもモンタージュはどうみても男性だったんだ。
そして、2007年に子供が学校に泥棒に入った事件で、子供が残したコーラからもハイルブロンの怪物のDNAが検出されて、今度はフランスの難民の焼死体が発見された際にもこのDNAが検出。
真犯人は一体だれなのか?まあ、警察も流石におかしい事に気が付いたんだ。
捜査当局が調べた結果、このハイルブロンの怪人のDNAは犯人のものじゃなくて、DNAを採取するための綿棒を納入していた業者のおばさんの物。
そして、このおばさんも怪人の一連の犯行とは関係ないことも証明されてるよ。
これで捜査は振り出し、現在では使用していた銃が一致していた事から、2011年に焼身自殺した男性ではないかと考えられているよ。
そう、ハイルブロンの怪人とはDNA鑑定が作り上げた架空の殺人鬼なんだ
ハイルブロンの怪人