獄「あ…お前…!!」


(久々に母国の地に足をつけた)

(並盛の町を散策していると、前方から人影が)
(見慣れたものより少し濃い銀色が、あなたの姿をみとめ駆け寄ってきた)

(…獄寺だ!)


獄「いつの間に日本に戻ってやがったんだ!!

連絡もつかねぇで、どんだけ心配したと思っ…………じゅ、十代目がな!

十代目は大変お優しい方だ。仲の良い奴が突然連れ去られたなんてことになったら、心を痛めちまうだろうが!実際にずっとお前のこと心配してるご様子だったぞ!

それよりお前、無事だったんだろうな?
ヴァリアーの奴らになんか暴力振るわれたり、酷い仕打ちを受けたりなんかしなかっただろうな?

十代目がご心配なさるから!もしそうなら手当てしてから会いにいけ!!やってやるから!!!」


(『十代目が心配するから』と、頻りに言い訳のようなものを繰り返す)
(あなたのことが相当心配だったようだ)
(無事であることを確認し、ほっとしたように肩の力を抜いた)


獄「戻ったのは今朝、か。ならまだ誰にも会ってねえんだな?オレがいちばん、か…
な、何でもねぇ!

疲れてんだろ?目がとろんとしてんぞ。
そんな状態で十代目になんか会わせられねぇな!失礼に当たっちまうだろうが!

とりあえず家に戻って休んで来い。明日も居るんだろ?
しっかり身なりは整えておけよ。みっともねぇ姿は見せんなよな!」

(なんだかんだ口煩く言われながら連れ立って歩いていると、いつの間にかあなたの家の前に着いていた)
(送ってくれたらしい)
(明日迎えに来ることを何度も繰り返して、獄寺は来た道を戻って行った)
獄寺くん