(大きな椅子で眠るXANXUSに近づき、頬の傷にそっと触れてみた)
(…起きない)

(肌と比べて沈んだ色の傷跡は、彼の深い哀しみと憤りを可視化したようにそこに在った)
(少し視線を落とすと、鎖骨や胸元まで拡がる跡が、第二釦まで外されたシャツの隙間から覗いている)
(これよりもっと酷いものが、怒りの爆発したXANXUSの全身に浮かび上がるのだ)

(そんな恐ろしいものを背負っているとは微塵も感じさせないような幼い寝顔を晒して、安心しきったように眠る暗殺部隊の頭)

(傷跡から手を離しそっと頭を撫でると、あなたの手の方へ頭を倒して、再び寝息をたて始めた)






レ「半径2mに気配が来ると必ず起きるあのボスが…触れられても起きない……だと…!!?!?」
傷を触る