(あなたが離れるのを嫌がるXANXUSをなんとか宥めて廊下に出た)
(次は誰に渡しに行こうかと思考を巡らせていると)
べ「メイドみーっけ。(ぎゅう)
なんか美味そうな匂いさせてたじゃん?オカマと何か作ってたんだろ?」
マ「チョコレートかい?僕も食べたいな」
(どこからか現れたベルフェゴールが背中から抱きついてきた)
(あなたの正面にはマーモンがふよふよと現れる)
(ベルフェゴールは肩越しにあなたの手元を覗き込み、首に光る独占欲に気がついた)
べ「あ、キレーじゃん。新しいアクセ?似合ってる。
オレも持ってたぜ、ピンキーリングとか。ボンゴレリング争奪戦の時にどっかいっちゃったけど」
マ「あの時は暴走してたからね。
それにしても、随分値の張りそうなネックレスじゃないか。君が買えるような代物じゃないね。
…冗談だよ、売ったりなんかしないさ。プレゼントか何かだろう?」
(冗談に聞こえない冗談に少し怯えながら、2人の分の包みを差し出した)
べ「やったね、後で食べよー。Grazie。
…そんじゃオレはこれな。右手貸して?」
(嬉しそうに包みを受け取ったベルフェゴールは、あなたの右手を取るとその場に膝をつき、ポケットから何かを取り出した)
べ「うわ指ほっそ。手ぇキレー…。
こういう時は左手の薬指ってのが定石だろうけど、それはもう少し先な。
…っし、いいぜ。」
(あなたの前に跪いたベルフェゴールに右手を差し出すと、恭しくその手を取って小指に小さな輪を通した)
(華奢なリングがいくつも重なったピンキーリングだ)
べ「指には意味があるんだってよ。右手の小指は幸せを逃さない…だったか。
ちなみにその中の一個、オレが持ってたやつと同じだぜ。うししし、おそろ!」
マ「随分キザな真似するねベル。多分それが他の奴が想像する『王子様』ってやつだと思うよ。
はいメイド、僕からはコレさ。大事に使ってよね。」
(ベルフェゴールからのプレゼントに驚愕していると、何も無い空間からぽんっと可愛らしい音を立ててギフトボックスが現れた)
(慌てて両手で受け止めると、少し重い)
(箱を開けると、中にはマグカップが入っていた)
マ「ここで生活していると割れ物は消耗品だからね。それは君専用さ。割れない魔法をかけておいたよ。
世界に2つとないものなんだから、無くさないようにね。僕からの贈り物なんて滅多にないんだから、感謝するんだよ。」
(ライオンやイタチ、カエルや何故かサメなど、動物がプリントされた可愛らしいマグカップ)
(どことなくヴァリアーのみんなに似ている…)
(大事に使わせてもらおう!)
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