((目の前は真っ暗だ。
でも目隠しのような締め付けもない。

多分、そういう能力者なんだろう。

能力者にどんどん順応している自分がいる))




バサバサッ



「ぅわ!?
鳥どもが...!」


((羽ばたきのおとのあと、聞こえてきたのは男の声だった。

羽ばたくおとはいっこうにやまない。
みんな、何かから逃げているんだ。

なにか、から))


「...!?
来やがった...!」


((次に聞こえたのは焦燥しきった声。

あぁ、そうか。


この、頬を掠める疾風は彼だ。

家族思いで、時々見境がなくなる竜のような男の子。



そして彼がいるなら。
あの人もいるはず))



貴様は文字通り逆鱗に触れた。
幼い子供を、そいつを拐った罪は重い、重すぎる



((貴女は、必ず来てくれる))


@...竜也くん!豹那さん!




@(私は見えない誰かに連れて行かれている)