二人とも、能力者だった。
私達兄弟はその遺伝子を受け継いだのか、先天的な能力者だった。
母も先天的だが、母の両親、つまり私達の祖父母は能力者ではない。
母と、その姉妹が突然変異だった。
父も先天的だが、兄弟は能力のない一般人だった。
父の方も、祖父母は能力のない一般人だった。
不幸な星のもと産まれた美しい異常者が惹かれあって、私達が産まれた。
母は、体から透明で細い、蜘蛛の糸に近いものを体から出せた。
それと、洗脳ができた。
相手を洗脳し自分の意のままに操り、巧くいかなければ蜘蛛の糸を巻き付けてマリオネットにした。
父は、他人の能力とその弱点が見抜けた。
能力ではないが、戦闘能力も高くて軍人を片手で負かすくらいだった。
効率や相性に左右される能力者同士の戦いでは、有利な方だろう。
弱点を見抜き、其処を驚異の戦闘能力で突く。
もしかしなくても、負けたことなんて、なかったはず。
それと、自分の記憶や能力を他者に移す事ができた。
移してしまえば、それは使えなくなるのだが。
最後にもう一つ、この能力によって私はあの力を得た。
父も、破壊獣への変化ができた。
だが、彼はそれを手にしたのは産まれてからではなかった。
産まれて、成長していたとき。
彼は弟と共に、黒い炎に投げ込まれた。
その時の莫大な負の感情に、破壊獣がとり憑いた。
彼は、ずっとその力を自制してきたけど
その時に私達双子が生まれ、破壊獣の力を私に移した。
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