((どんな風に歩いて帰りついたかは分からない。
気がついたら、慣れ親しんだ街に居た。
両親にはこっぴどく怒られたし、学校でも厳重注意を言い渡された。
でも、私は絶対に理由を言わなかった。
豹那さん達を、裏切りたくなかったから))
「結局、アンタ今まで何処に居たの?」
((ある日、親友に小声でそう聞かれた。
幼い頃から一緒にいる子で、一番信頼している子でもある。
答えない私の様子に、親友は呆れた風な溜め息を吐いた))
「アンタの事、おじさん達必死で探したんだよ?
でも街の何処にもいないのに、居なくなったときと全く同じ格好でひょっこり帰ってきて。
何処にいってたか教えてよ。
誰にも言わないからさ」
((食い下がる彼女に、それだけ心配してくれたのに騙しているという思いが浮かんだが
豹那さんにいわれた言葉も頭を回っている。
私は....))→
彼女を信じて打ち明ける→
はぐらかす
帰りついて