豹那「昨日の朝、夜に襲撃されず生きていられたことに驚いたさ。
でも、部屋を出たら狼華の遺体があって。

自分が騎士に護られて生きているんじゃなく、そもそも襲撃されなかったんだと察した。


三日目の夜、昨日の夜だ。
正直、自分が起きることはないくらいの心持ちだった。
だって人がどんどん死んでいて、いつ自分の正体が露呈するかわからないんだから。


なのに、今も何故か生きてる。
人狼にとって目の上のこぶでしかない占い師なのに。




それとも。







私を疑うか、竜也?



((竜也君の満月のような瞳と、豹那さんの宝石のような瞳が混じりあう。
そこには、殺気に似たものも含まれていた。



先に目を伏せたのは、竜也君だった))




竜也「...悪ィ、冗談だ、冗談。
姉ちゃんが人狼だとして、いの一番に占い師COなんて愚かな真似しねぇよな。
姉ちゃんならまずは相手の動きを見るだろうよ」


豹那「...よくもまぁ。
こんな状況で嘘をつけたな、お前」

竜也「だから、ごめんって」


((っそ、それより!

やっぱり、まだ人狼って生きてるのかな...?))



豹那「...恐らく、だがな。

襲撃された狼華と九条は市民と見て良いわ。
吊られた虎幸お兄ちゃん、鷹人お兄さんも、人狼と言うには動きが少なすぎる。


それに、水前寺の最期の言葉。


ケモノは、まだ生きてる。


人狼はもう一人、まだ生きてるってことだ。
...信じたくはないが...な。
まだ身内に一人、命をいただかなくちゃいけねぇ奴がいる。



...問題はもうひとつ。
狂人だが...」

竜也「それこそ、襲撃か吊られた連中の誰かが狂人と考えたらセオリーじゃねぇか?」

豹那「...そう、かもだ。
すでに狂人が死んでるんだったら...。


どっちにしろ、明日になってみなくちゃだな...。



よし、お前ら二人部屋もどれ。
ガキはねてろ」


竜也「いやガキって...。
姉ちゃんどうすんのさ」



豹那「...煙草吸ってくる」





__どうか、明日も貴女の心臓が脈動していますように



四日目・昼後編5