豹那「...昨日。
五日目に竜也を襲撃したのは間違いなくアンタだ。
九条ほどではないがあの子も喉をかき切られていた。
恐らく、狐の姿で襲ったんだろうよ。



どうヨ?
なにか、反論がありまして?」















狐來「茶番も良いところね。


貴女、ずっと私を人狼って決めつけてるけど。


















お隣の仔犬ちゃんには、なんの疑いもかけないのかしら?




((グレーのネイルの施された指を見せびらかすように頬杖をつく狐來さん。
出るとは思わなかった自分の名前に、ドクドクと鼓動が高鳴る。


いつも。
豹那さんは私を疑わなかった。
私を信じてくれていたから。



間違いなく私は、市民だ))








豹那「誰が疑うかよ。
可愛い仔犬を」








((きゅ、と手を繋ぎ直す豹那さんの横顔に目を向ける。



やっぱりこの人は、私の命を拾ってくれるんだ))




豹那「狼華の顔面、月子じゃ焼くことできねぇだろ。


それに、初日の昼と、四日目の吊りの時。
アンタ反射で能力使おうとしただろ」


((言われてみれば、そう。
初日は、私と狐來さん、豹那さん、鷹人さんとで話をしていたとき。
豹那さんと鷹人さんの揶揄に、狐來さんが怒ったとき。

四日目は、俊太くんがキレて豹那さんに襲いかかろうとしたときだ。


どっちも使用には至らなかったけど、狐來さんの掌は能力を放とうとしていた。
抗能力者抑制装置が作動していないからだ___))



豹那「自分は能力を使えるとわかっているからなぁ。
手が出んのもわからァ。






まぁ、墓穴を掘ってるが」




愚かしい




六日目・昼6