豹那「...三日目に月子を襲った理由は、正直わからない。
もしかしたら、私とずっと一緒にいたからかもな。

私が、月子の占い結果を代弁しているとでも思ったか?
アホらしい」




狐來「...バッカじゃない」




豹那「...ァア?


狐來「あんなの、水前寺くんが勝手に襲撃したに決まってるじゃない

豹那「...なんだ。
開き直るか?」

狐來「別に。
でも、くっだらない推理聞いてるの飽きたのよ。
三日目の夜の事は本当になにも知らないから」



((そう言って、狐來さんが長い足を組み換える。

俊太くんが、私を殺そうとしたの...?!))



豹那「...もしかして。


俊太、襲撃が失敗するってわかってたんじゃないか?




狐來「...っは?」



((豹那の言葉が、すっと胸に溶け込んだ。

彼の、最期の言葉がよみがえる))





水前寺『ヌシサマ....。
アンタ、絶対ェ、生きろ。

俺...こう見えて、必死に...頑張ったから....。
誰か、護りてぇ...護るんだ、って。
本気で、思ったからよ...。

俺...マジで...頑張ったから...たのむ.....』




((あの、頑張った、って...!!))



豹那「俊太、竜也が騎士だって勘づいてたんだ...!

竜也なら、お前を是が非でも護るってわかってた...!
お前を襲撃することが、誰一人犠牲者を出さないってヤマ張ったんだ。
そして、それは的中した。


不安定ななかで、自らの愛しい主を襲撃することが、私達の命を繋いだんだ...!」

















狐來「お忘れかしら豹那?」




その命の恩人を殺したのは貴女よ?



六日目・昼4