豹那「...なんです、狐來姉さん」
狐來「確認なんだけれど、貴女の占いでは判定は白か黒かだけなのよね?
判定基準はその人が市民か人狼か」豹那「えぇ、そうですね」
狐來「つまり、だけど。
狂人だったとしても白になるのよね?」((それはある種、全員が思っていたことの再確認だ。
占い師は頼れる役職だけど、白黒の判定基準は人狼か否か。
市民でありながら人狼をサポートする狂人はそれをすりぬけてしまう。
もし判定が白でも侮れないのだ))鷹人「...虎幸の敵討ちのつもりか、狐來?
僕は狂人なんかじゃ...」狐來「昨日貴方は、今の私のように虎幸を持論だけで吊りました。
怖いのは貴方の言葉に驚くくらいの説得力があったこと...。
虎幸が人狼の汚名を着せられた市民で、貴方が人狼に与する狂人なら昨日虎幸を吊ったのも納得がいくわ」鷹人「待て狐來。
君の観点だけで話すな」狐來「あら、昨日のお兄様と同じことをしているだけですわ。
あれだって貴方の観点での話だったはず。
そもそもこのゲームは個人の観点の話から始める意外にないでしょう。
後はそれがどう転ぶかだけ。
狂人とわかってさえしまえば、私達は貴方の言葉を聞かなければいい。
人狼だって身元の割れた狂人をあてになんかしないわ。
でも。
私は虎幸に汚名を着せたのが何より許せない。
だから、ね。
私、貴方に投票するわ」鷹人「狐來...!!」((狐來さんに引き込まれそうになった。
あんな言い方されたら、自分も投票をするべきじゃないかと思ってしまう。
弟を殺されたも同然の狐來さんの言葉に同情し、同時にそれを理由にして吊りを早く終わらせられる。
立派な責任転嫁だ))豹羅「落ち着けって姉貴。
さすがにそれは早合点じゃ...」狐來「待たないわ。
コレはあくまで私の意見。
投票を強制はしないわ。
狼華だって、きっと私と同じ選択をするはずよ」豹那「...!
今狼華の名前をだすのh」
ピーッ豹那「...!?」
鷹人「ッ...!!」『ご静粛に。
三十分が経過しました。
これより先、投票終了まで一切の発言を禁じます。
守れない場合は相応の対処をしますのでそのつもりで』
((どこまでも無機質な声が響き。
再び私たちの体は拘束された。
するっ、と豹那さんと繋いでいた手が離される。
投票を行う腕以外、ピクリとも動かせない。
まさに、逃げることを許さないと言っているようだ。
証明がおとされた暗闇で、端末の光が手元を照らす。
嗚呼______))『
トウヒョウ、トウヒョウ。トウヒョウしまショ。
オオカミにはムゴたらしいシヲ。
さァ、マスター、マスター。
エランで、えらンデ。
人の皮をかぶったオオカミは、ダァレ?』
((どうあがいても、人を殺すことでしか今を生きれないんだ_____))
もう、逃げたいのに