豹那「これを」
((豹那さんの部屋にはいるのは昨日ぶりだ。
ベッドは綺麗に整えられていて、彼女の性格がよくでている。
服も、ちゃんとクローゼットにいれているようだ。
机の上には、筆記用具と鏡。
あと、一冊のノート。
豹那さんはそれを手にとって、ベッドに腰掛け手招きしてきた。
隣に座って、彼女をのぞきこむ))豹那「...今朝...ね。
狼華が遺体で見つかったでしょう?
その後、鷹人お兄さんが部屋に来て、これを見てくれ、って渡してきたの」
((パラパラとなんページかをめくって、中を見せてくれた。
ザッと見た感じではあるが、このゲームを三日間を通しての、鷹人さんの考察のようなものだ。
シャーペンで書かれた部分と、赤ペンで補足のように書かれた部分がある))豹那「赤ペンが私の考察なの。
投票の後に渡そうと思ったのに...まさか、お兄さんが吊られるとは...」
((...じゃあ、豹那さんは、今日誰がつられると思ったの...?))豹那「...それは、わからない。
でも、名前が上がってもおかしくないのは...。
水前寺、だな。初日からやけに口数が少ないわ。
情緒不安定にしても不自然よ...。
ほら、お兄さんのノートも二日目の投票での考察で水前寺に触れているわ」
『
水前寺 俊太君は、あまり何を考えているかわからない。
おどおどしている様子ではあるが、どこかに違和感がある。
声をかけようにも毎度すぐ部屋に戻っていて、あまり人と関わりを持ちたくないのかもしれない』
豹那「お兄さんの中でも、水前寺は印象に残ってたんだわ...」
((すごい...。
さすが、雑誌にも載ったカリスマ教師...。
他には何が書いてあるんですか?))豹那「...九条さんと狼華。
それぞれの遺体についてだな」
遺体に、ついて...?