豹那「出てこいクソ養兄」
鷹人「目上への口の聞き方改めろ愚養妹」(物陰から出てきたのは、会食で見せていた笑みとは違う、ゲスの極みのような笑みを浮かべた鷹人お兄さん。
これがこの人の本性だ。
あんな優しさに溢れた甘い笑みは偽物だ。
私達からすれば想像できないレベルでもある。
この男は昔からだ。
私達を影で虐げてきた。
周りには優しい笑顔で可愛がられて。
だから姉さんに嫌われるんだ)
豹那「何の用だよ、クソ養兄」
鷹人「何てことはない。
簡単なことを頼みに来た。
大人しく僕に殺されろ、愚養妹」(闇之の家元は四十九代目、つまり暴君で止まっている。
五十代目は早々に必要。
刻印があるのは私、だが。
本家の連中はさぞ私が嫌いなようで、このクソ養兄を新しい家元にしようとしている。
それは構わない。
寧ろそんなもの継ぎたくもないしありがたい限りだ。
だが、それを良しとしないのが四十八代目。
四十八代目は私を家元にするつもりだ。
四十九代目に代わり政を行っている四十八代目の言葉は絶対だ。
だから、この男は私を殺すつもりなんだ。
自分が家元にならざるを得ない状況にするために)
豹那「しみったれた男。
禿鷹が」
鷹人「うるせェんだよ痩せ豹」(鷹になって飛ばれれば厄介だ。
決着は早々につける。
そう考えてクソ養兄の体を見ていたとき、激しい
動悸が起こった)