豹那「っぷ...。
...虫けらが」


(口の中に入った血を吐き出して、私と兄さんの前で倒れている不良グループを見る。
それは、あの子をいじめた連中。
あんなに可愛くて、優しくて、良い子をいじめるなんて許されない。
だから、制裁を与えてやった。

兄さんの鉄パイプから、不良グループの汚い血が滴り落ちる。

こんなのが体の中に流れている連中が、あの子に触れたなんて考えられない)


豹羅「あ、気付かんかったけどこの女前に言い寄ってきやがった奴だ。
明らか顔とヤり目だったけど」


豹那「へぇ。
で、ヤったわけ?」

豹羅「んなわけねぇだろ。
家に帰りゃ天使がいんのに、こんなビッチの子豚相手にしてる暇ねぇよ」


豹那「なら結構」

豹羅「ちなみにそっちの女は竜也、奥のは鷹人の兄貴に言い寄ってたぜ。
そこの男は狼華に目をつけていた。
皆うまくあしらわれてたけどな」


豹那「とんだヤり目集団ね。
...聞いてんの?」


(不良グループのリーダーと思しき男の前髪を掴み上げた。
前歯は折れ、鼻血を吹き出し、唇も切れて出血している。
瞼も腫れている。

気持ち悪い顔。
試合後のお兄さんでもここまでなんないわよ。
まぁ、あの人は強いからまず攻撃が与えられなくて無傷なんだけど)


豹那「今後一切、私達に近寄るな。
勿論、あの子にも。
手を出したり他言しようものなら、こんなんじゃ済まないわよ。

...わかったんなら復唱しろ」


(男はところどころ詰まりつつ、一生近付きませんといった。
それを聞き届け、最後の一発を男の顔の叩き込み手を離す)


豹那「帰りましょう、兄さん」

豹羅「おう。

あばよ、クソ豚集団」



(連中に中指をたてる兄さん。
そう、それで良いの。

あいつらはただの石。
天使に存在を認識して貰えるだけでもおこがましい。
道の横で、誰にも気付かれず転がっていれば良い。


早く帰って、あの子に、あの人達に会いたい)


豹那「...血まみれだからあの子に気付かれないようにシャワー浴びなきゃね」


(私達の、可愛い可愛い天使。

貴女を汚す奴は、私達が潰すわ。
だから貴女は笑っていなさい)


☆お兄ちゃん、お姉ちゃん、おかえりなさい!




お姉ちゃん、ありがとう