((時の流れは冷酷で。

あの夜から、既に三年の月日が流れた。

お父様達の言うとおり。
豹那達は目に見えてわかるほど憎しみを募らせていた。

憎しみが故か。
四十八代目の存在か。

豹羅が自分の舌を剃刀で削いだときは心臓が止まるかと思った。


虎幸の憤怒がイカズチとなって落ち、街一個に壊滅的な被害を与えたときもだ。
さすがに自分の弟が怖いと思った。

でも、気持ち悪いとは思わなかった。


だって、私の弟なんだもの))



カエン「月子!!」


((四月四日。
豹那と豹羅が産まれて、七年がたった日。

お父様は息を切らしながら帰ってきて私を呼んだ。
駆け寄れば___))



如月「月子!!
救急箱を持ってきなさい!
あとお湯を!

早く!!」


カエン「っぐ...今はいい...!!」


((見ただけで重症と分かるくらいの怪我をおったお父様。
その介抱をするお母様。

いったい何が...?))



カエン「」
良いと言った!!

それより...。
今すぐ、荷物をまとめるんだ...!



((荷物...って...))


カエン「...ッ...」


●●僕達に追っ手がかかった...




●●ごめんね...豹那...