ホー、ホー


((全員がお風呂に入り荷ほどきは明朝やろうと決めベッドに潜り込んだ。

日付変更間際。
雲に月は覆い隠され、悲しげな梟の声が木霊する。







それは突然だった))



シビル「月子、月子起きろッ...!」


((声を押し殺した父に揺さぶられて、私は薄目を開いた。
お父様は私を無遠慮に抱き起こしベッドから下ろしてしまう。

その背中に、言い様のない焦りを感じた。


お父様に連れられて、お母様の元へ辿り着いた。
既にレナとレラもいて、お母様の腕の中で縮こまっている。


それにしても...こんな時間にいったい...。


お父様にそう尋ねるよりも先に、アンディアス邸に備え付けられた防犯装置の作動音がなるのが早かった))


ビービービー

侵入者アリ、侵入者アリ



((無機質な声を受けて、お父様が表情を固くした))



シビル「すぐに逃げるぞ...!
お前達、ママとパパの傍を離れるんじゃないよ」


レナ「は、い...!」

レラ「...月子、レナ!
俺と、手を繋ご!」



((怯える私達を気遣って、お兄ちゃんが強く手を握ってくれた。


大丈夫。

だってお父様は強いんだもの。
この国を第一線で護り続けた軍人。

きっとすぐに救援が___))







「シビル・アンディアス及びその家族を発見した!!
政府の裏切り者を捕らえろ!
手段は問わん!!!」






((そんな...))



●▼お父様はなにもしてないのに




●▼暗雲が立ち込め、満月が覆い隠された