豹羅「...少女は、とれも可愛らしく、賢い。
だが痩せっぽっちで、けして強くはない。
少女は、ただの少女ではなかった。
その体に、使いこなさなきゃいけねぇ力が宿った哀れな少女だった。
力の使い方を知らない少女はまさに危険物だった。
触れた場所は破裂し、憤れば獣になって暴れてしまう。
力に押し潰されることが日常茶飯事で、皆が幼い少女を恐れ忌み嫌った。
少女は、自力で力を抑え込み、使いこなした。
だが今でも忘れることができない。
強力すぎる能力で、幾多もの人に迷惑をかけ、傷つけてしまったことを。
何が言いたいかって?
...能力を使いこなしたときに、能力の恐ろしさを知れるんだ。
その時本当の意味でな。
使いこなせるか不安だろうがやるしかない。
己のためにな」
◇...ん、聞く。(花を花瓶に戻し)