((豹那がいつも楽しげに語る烏丸さんの林檎。
確かに美味しそうだが...色々不自然だった。
それに気付いたのは私だけじゃない、豹羅もだった。
食料庫の林檎を数個拝借して、色々調べた))豹羅「サイズは普通のスーパーで見掛けるのと同じくらいかやや大きい...。
色合いは鮮やかな赤に黄。
これも普通だ。
だが、真っ二つに割ってみると異常。
嗚呼、豹那の好きなかなり固い林檎なのも伺えた。
一口かじればすぐに蜜がある。
通常、此処までの蜜入り林檎を作る技術は今の日本にはない。
...蜜は鼻を近付けるとやや甘い匂いがする...。
この蜜に、なにか仕掛けがあるのか?
そもそも豹那用にだけ品種改良してんのがおかしい。
普通そこまでするもんか...。
他の兄弟には食わせるな、とまで言って...。
...むー...。
姉貴、この蜜の部分の成分調べてみようぜ」△ええ...あと可能なら肥料と水と土も少量でいいから採取出来ないかしら。それも調べられたら確実だし。
△(烏丸の異常な蜜入り林檎を豹那に内緒で色々調べる)