豹那「...お姉様の歌声にはぴったりな曲ですね。

翼、ですか。
その名を持つ友人...いや、後輩がいましてね...。
可愛らしい子です。
優しくて、本当に翼を持つ、天使のような子です。

人間は誰しも、産まれてから翼を持っているんだと思うんです。
自立、という翼を。

私は、暴君と女王蜂によって翼はもがれました。
あっても、きっとそんなのでは飛べるわけがない。
きっと、白い羽は血で赤黒く染まっていたでしょうね。


お姉様、貴女にはお兄ちゃん達と同じ、まだ翼があります。
美しい汚れのない翼が。
だから、自由に空を、この世を、飛んでください。
私は地面から離れることの出来ない桜と一緒に、それを眺めています」


△なら、桜を止まり木にして豹那と一緒にいるわ




△翼をください