カエン「...君は昔からだ。
僕や如月とは似ても似つかない。
まるで神のような慈悲深さがある。
君の双子の妹にないものが君にはある。
狐來にあるものが君にはない。
何故君は狡猾であろうとしない。
何故自らを責める。
何故他者を蹴落とさない。
他の兄弟を見て他者を蹴落とすのが一番手っ取り早く確実なのはわかるだろう」
△これでも二人の娘なんですけどね。...でも、私は家族を憎めない。みんなより弱い私はこれで精一杯なの。（儚く笑う）
△いいでしょう？別に。...残り短いであろう命、どう使おうが私の勝手ですもの。
△...人を傷付けて得る物は、虚しさを懐かせやがて自分を苦しめる物となります...人を大切にして得る物は、自分も多少は傷付き時間も掛かりますが、やがて自分も人も幸せを与えます...私がどちらを選ぶかはお分かりでしょう？
△神のような慈悲深さ？そんなものが私にあると本気で思っているんですか？
△ええ。お父様たちの仕打ちが愛であることは分かってます。でも、頭で理解してもまだ心が追い付かない。...ごめんなさい、お父様。