鷹人「人間だと?
月子、バカなこと言うな。

確かに他の兄弟は辛うじて人の形を保っている。
本当に、辛うじて。
時には人としての垣根を越えて狂うが、な。

忘れるなよ月子。
君が側にいる兄弟は皆化け物だ。
自然の摂理に手をだし森羅万象を引っ掻き回す。
最後に招くのは破滅だ。

例外なく。


だが、中でも豹那は異質だろう。

家元には女は産まれたことはない。
なのに、五十代目という節目で女が産まれた。
最悪の家元から産まれた最悪さ。

くわえて豹那が何を抱え込んでいるかわかっているだろう。

あれは人間じゃない。
人間を殺し人間の皮をかぶる獣だ。


君とは違うんだ、月子」












豹那「.....!!
わ、たし...は...」


△そんなの細やかな違いに過ぎない、豹那は感情を持った一人の女の子ですよ兄様

△だから何だと言うんです?人間、能力者、皆違うのは当然。人間とて狂えば獣。それも受け入れてこその姉でしょう?

△一緒で、人間だよ。豹那も父様も、もちろん鷹人兄さんもね

△今あの子の中にある「獣」は純粋な破壊のエネルギーだけ。...まだ制御は不安定ですが、もうあれには善も悪もありません。闇之の血に鬱積した豹那に必要の無い物達は私がすべて持って逝きます。




△あの子達は人間です、一緒に生きて成長しているんです