((アンディアス家と言うよりは、番犬についての資料が多かった。



シビル・アンディアス。
代々軍人として名を残すアンディアス家の次男。
ロシア連邦政府直属の軍隊に所属しており、その圧倒的な強さと忠誠心の高さから『番犬』と呼ばれ曹長の地位を手にした。
来日の折りに『暴君』闇之 カエン陸軍中尉(当時)と共に両国の護衛についた。

あだ名は宝石のように赤い瞳とシビルという名前より、ルビーとつけられていた。

同国籍で政界で知らぬものはないと言われた麗人『白薔薇』を妻にとり、子供は二人。
モスクワ近郊に建てた家に住んでいた。

言語はロシア語。
目立った訛りはないが、時折ベラルーシ訛りが入る。
語学には秀でており、母国語の他に英語、日本語、イタリア語、ギリシャ語を難なく話していた。


19××年、政府および軍法会議の内容の一部を妻と共に他国へ流し、ロシア連邦を政局的に不利にしようとしたなどとして捕縛される。
連行、妻である『白薔薇』が激しく抵抗をし、その場にいた兵士との取っ組み合いの際に足を滑らせ殉職した。

数日後シビル・アンディアスも断頭台にかけられた。
死に際に小声でラテン語らしき言葉を呟いたというが、内容は不明。
彼がラテン語を話せるというのは同僚は愚か関係者は誰も知らなかったらしい。

この際、重要参考人として連行していた彼の子供二人が脱獄。
捜索するも、数年間消息はたたれていた。


現在、シビル・アンディアスの落とされた首はロシア連邦政府の地下資料室に保管されているという噂があるが真偽は不明。









シビル・アンディアス...。
メス猫は番犬は何も悪くないって言っていた。
でも、どの資料を読んでも番犬は軍の機密情報を他国に漏らした極悪人としか書かれていない。
暴君とも面識があって、何度か交流があったのはわかった。

その、暴君が。
ロシア連邦に番犬が機密情報を他国に流していることをリークした、というのも。




でも、どうにも引っかかる。



この文献に出てくる極悪人、番犬。
その娘が、あの学園にいたエスレィティナ・アンディアス。
彼女はけして善人ではないが、機密情報を他国に流し政局的に不利にするような回りくどい方法はとらないだろう。
そんな事より連邦相手にナイフ突き立てる方が早いとでもいいそうだ。



そんな彼女の父親が....。
情報を他国に流すのだろうか....?


いや、今考えても答えはでない。
この疑問はまだ留める程度にしておこう。

私は改めて、闇之家の刻印についての資料を探した))



▲...刻印...不思議な模様の痣。...どこにあるの...?(闇之家に関する資料を片っ端から取り込む)

▲彼女も、家族を...目の前で亡くしたのね...。...私と同じ...。





▲(もっとよく読み取らなくちゃ...。...それから、痣についてと...番犬の、アンディアス家の資料を...)